ありがとう井口!(9月24日 千葉ロッテ×北海道日本ハム@ZOZOマリン 観戦レポ)
発売開始から1日足らずで売り切れたチケットをなんとかゲット。発売日の10時過ぎ、iphoneからサイトにつながってなんとか内野指定B席を1枚だけ確保できた幸運に感謝。肝心の座席は前から3列目の通路側、バッターボックスに網が掛かる席ではあるけど贅沢は言っていられない。どうしても球場で観たかった試合、チケットが手に入っただけでありがたい。
試合前練習で福浦と談笑する井口。マリーンズが誇る両ベテラン、どんな話をしているのだろう。
昨年はサブロー、今年は井口。そして来年は福浦が引退になるのかな。福浦の引退試合、サブローや井口のそれとは段違いのチケット争奪戦になりそう。引退するなら絶対に2000安打を達成してほしい。
座席位置は2階のベンチ上。ベンチ上から円陣の様子を撮影。
スタメン発表前に2009年から今年までの井口の登場動画を放映。9年間の井口をどーんと。
かつてのスタメン発表テーマ「Heaven Above」が流れると、周りの観客からは「懐かしー!」の声。懐かしいよねえ。昨年のサブローの引退試合でもあったこの演出、長いことマリーンズを応援している者としてはウルっとくる。このテーマに谷保さんの声がまた合うんだわ。
スタメンはご覧の通り。井口は「6番DH」で出場。
背番号6、打順も6番、そしてチームの順位も6位...と「6」づくし。
メンバー表最終交換、栗山英樹監督とガッチリ握手。
ファイターズとの最終戦。栗山監督の深々とした一礼は伊東監督へのあいさつかな。
マーくんも、他の選手たちも全員が背番号6。井口にだけ内緒のサプライズだったとか。
マリーンズの選手全員が同じ背番号を付けているのを見るのはもちろん初めて。他球団では昨年三浦大輔(横浜DeNA)のときにやっていたか。引退試合ならではの光景、いいね。出来ればサブローのときにもやってほしかった。
こちらも引退試合ならではの光景。井口の長女・琳王さんが始球式に登板。
父親に似てクッキリとした顔立ちの美人さん。
先発の涌井は奪三振ショー。
大先輩の井口を送り出す試合、絶対に負けられないという思いがひしひしと伝わってくる。周囲の観客がざわつくほどの完璧なピッチング。
1500奪三振達成、おめでとう。
しかし、6回表に指を負傷し、治療後戻ってくるも今度は足をつり無念の降板。序盤から飛ばしすぎたのか。気合の伝わってくるナイスピッチングだっただけにもう少し見たかった。
対するファイターズの先発は昨年新人王の高梨。千葉は土気高校出身、地元マリンでの登板には気合が入るところか。
井口には全てストレート勝負。第1打席にヒット。
完璧にとらえた加藤翔平のホームランで先制。9月に入り機能しつつある加藤・荻野の1,2番が来シーズンは序盤から上手くはまれば得点力は上がるはず。伊志嶺、そろそろ首が寒くなってきたか。岡田、来年はまずヒット打とう。サントスとは来年も契約するのか?
満員御礼。本当に1席も空いていないほどの混みっぷりだった。
チームが最下位にもかかかわず、1試合平均観客数が20,000人を超えているのは良いこと。
涌井の降板後は松永が火消し。
リリーフで逃げ切りを図りたいところ...が、7回表に南が捕まり2失点。
フォアボール後の初球、セオリー通りにとらえた同点タイムリー。
果たして、来年も金色のユニフォームを着た彼の姿をマリンで見ることはできるのか。タテジマだったりして。
8回表は「ソラシド王子」大谷智久が失点。2点差に。
もう二度と観られないかもしれない「大谷VS大谷」対決。
今年最後の対決は敬遠気味のフォアボール。消化不良。
9回表は内が抑え、いよいよ9回裏へ。
ファイターズは守護神の増井。
先頭バッターの代打・清田が増井の初球を打ってライト前ヒット。2点ビハインド、1発が出れば同点か...
現役最後の打席になるであろう井口。目に焼き付けておかねば。
ん?ここで井口が1発打てば同点、まさかねぇ。それは出来過ぎ。
ただ待てよ、相手ピッチャーが増井なら何がが起こっても...。
とにかく最後の打席、精一杯の声援を送ろう。
うそ、すげぇ!!
打った、打った、井口が打った!!
バックスクリーンライト寄りに伸び、フェンス直撃かに見えた打球は「行け!」「伸びろ!」「捕るな!」というマリーンズファンの声援に乗ってスタンド最前列へ。
泣くファン、叫ぶファン。私は周りのマリーンズファンとハイタッチの嵐。ホームベースへ戻ってくる井口にスタンド中からの「井口!」コール。いやあ、スゴい。マリンでいちばん深い右中間へ井口の真骨頂の右打ち、今日で引退する人のバッティングじゃないよ(笑)
こうなったら絶対に負けられない試合。10回からはチェンが登板。
2イニングをピシャリ、チェンのピッチングが素晴らしかった。間違いなく、今まで見た中でいちばんの内容。井口のホームランでマリーンズに来た試合の流れを、チェンのピッチングが更にグッと引き寄せた。来年は左のリリーフとして期待できるのではなかろうか。
10回裏、サヨナラのチャンスで見逃し三振の大嶺翔太。
前日のエラーといい、どうも精彩を欠いている。
実は、大嶺がフォアボールでも選んで2死満塁で井口、なんてシーンを期待していた。
井口の現役最後の打席はライトフライ。
さあ、あとは勝つしかない。井口のホームランを無駄にするわけにはいかない。
12回表は田中靖洋。3塁までランナーを進めるも無失点。
これで負けは無くなった。しかし、今日は絶対に勝たないと!
12回裏。先頭の代打・肘井がレフトへ流し打ちの2ベース!
ナイスバッティング!
加藤がきっちり送りバントを決め、荻野貴司は塁を埋めるためのフォアボール。
迎えるは、
キャプテン、鈴木大地。
いつもの試合、チャンスで彼を迎えても不安しかないのがマリーンズファンの共通認識。しかし、この場面だけは「絶対打つ!」という確信が自分の中にはあった。ここまで5打席ノーヒット、大先輩の引退試合で6タコをするような男じゃない。彼なら絶対に打ってくれる。
大地、決めろ!
よっしゃー!
サヨナラ!
目をうるませながら、再びハイタッチの嵐。
やった、勝った!
ナイスゲーム!
今シーズンはずーっと苦しい試合をマリンで観ていただけに、うれしいなぁ。
いやぁ、すごかった。
井口の右打ち、綺麗だった。全球ストレート勝負とはいえ、150キロのボールをマリンンの右中間へスタンドインできる選手が、果たして今のマリーンズにどれだけいるのか。来年は選手兼監督で、なんて思うよ。
1日経ってこの記事を書きながらも、まだあのホームランの余韻が残っている。今日の仕事中には井口のチャンステーマと、Beautiful Now(登場曲)が頭の中をグルグルと。
その後のチェンのナイスピッチング、キャプテン大地の意地を見たサヨナラタイムリーも含め、素晴らしい試合だった。
ありがとう井口!
引退セレモニーについては次の記事で。